屋根の雨漏りは自分で止めることができます。この際、経験は必要ありません。この記事では、雨漏り修理の最も一般的な方法をご紹介します。ほとんどの場合、雨漏り修理には数分しかかかりません。
目次
雨漏りしている屋根の概要
雨が降っているとき、もしくは降った直後に雨のシミが天井全体に広がっていたり、壁をつたって雨が侵入していたりする場合、屋根の雨漏りが原因の可能性があります。どこから、どのような経緯で雨漏りが起こってしまっているのかを特定する部分が雨漏り修理の中で、一番難しい部分です。
ちなみに、よく雪が降る地域にお住いの方々のお家で雨漏りが発生している場合は、雪が解けて、排水管の周辺でまた凍ってしまうのが原因の可能性があります。排水管の周辺で雪解け水が凍ってしまうと、溶け出した水がしっかり排水されず、屋根の上に水が常に溜まってしまう状態になります。これは屋根にとってかなりの負担になってしまいます。
屋根の雨漏りはその規模の大小にかかわらず、早急に修理する必要があります。雨水がお家に侵入してしまうと、なかの断熱材や木材を腐らせてしまって、結果的に建物全体の老朽化を促してしまいます。小さな雨漏りを二年以上放置してしまっていて、修理時に高額な請求をされた例も見かけたことがあります。雨漏りが発生してから迅速に、修理をしていたらこのような余計な出費を抑えることができていたでしょう。
屋根の雨漏りを見つける方法
雨漏りを見つけるには、まず漏水しやすい箇所から確認するのが原則です。漏水しやすい箇所とは、屋根材とは別に取り付けられている部分のことを指します。たとえその屋根材が古くても、途切れ目がない屋根材の場合は、雨漏りする可能性は非常に低いのです。漏水しやすい箇所は例えば、屋根の通気口や煙突、天窓などが挙げられます。これらの部位の周辺にやけに汚れがたまっていたりするとかなり怪しいなと判断ができます。そこから漏水しているか確認する際は、まず屋根裏部屋にいって、汚れていないか、シミが広がっていないかを確認します。もし、屋根裏にいけない場合は、屋根の上に上る必要があります。
目視で雨漏りが見つからない場合のコツ
目視で確認しても雨漏りの箇所がわからない場合は、誰かに協力してもらう必要があります。まず一人が、屋根の上にホースをもって上がり、もう一人は家の中にいてもらいます。そして、雨漏りのシミが発生しているところから順にホースで水をかけていきます。この時、気を付けなければいけないのは、部分的に水をかけていくということです。雑に全体的に水をかけてしまうと、例えば窓の右上なのか、それとも真横なのかがわかりません。そして、家の中にいる人としっかりコミュニケーションをとるようにしましょう。今どこに水をかけているのかを確認しながら行います。雨漏り修理の中で、この工程が一番大事なので慎重に行いましょう。また、雨漏りが発生するまで一時間ほどかかる場合もあるので、すぐには中断せずに根気強く行いましょう。
雨漏りが少量の場合の解決策
屋根の雨漏りの中には、発見するのが難しいケースもあります。例えば、実際に水が侵入している箇所から少し離れた天井に水が漏れてくることがあります。お家の屋根裏の断熱材と、乾式壁との間に湿気を防ぐためのプラスチックの板があります。断熱材をよけて、そのプラスチック板を確認してみると、雨が流れたことによる汚れを発見できます。それをたどれば正確に雨漏りの位置を把握することができます。たいていは、天井の照明器具が取り付けられている開口部に流れ出していきます。
それでも、雨の汚れが見つからず、雨漏りの量がかなり少ない場合は、シャイナーを確認してみてください。シャイナーとは、屋根材を取り付ける際に、垂れ木に釘を打ち付けるのですが、その際に枠組みとなる木材から外れたところに釘が飛び出してしまうことを言います。気温が低いときにこのくぎに結露が起きて霜ができてしまい、暖かくなると、それが溶け出して水が滴ってしまいます。この場合はそのくぎをペンチで切るだけで対策できます。
屋根の通気口を修理する方法
屋根の通気口がプラスチックでできている場合、それにひび割れがないか、金属製の売位は継ぎ目の破損がないかを確認します。これらが破損していた場合、コーキングを注入すればよいのではと思うかもしれませんが、この対策は長期的な雨漏り対策にはなりません。ここでの最善の策は、通気口自体を新しいものに変える必要があります。また、通気口を取り付けている釘が外れていないか、緩くなっていないかも確認してみてください。基本的な通気口の取り付けられ方であれば、通気口を固定している釘を外せば取り外しが可能です。通気口を取り付けた後は、通気口と屋根材の間にコーキングを充填して完了です。
壁を修理する
屋根からの雨漏りの場合でも、屋根材から雨漏りしているとは限りません。このような雨漏りの場合の多くは、窓の周囲やサイディングの亀裂などによって起こります。サイディングボードは複数枚のサイディングボードが等間隔で、つなぎ合わされているため、その継ぎ目のコーキングが古くなって雨漏りが発生している可能性があります。また、一見新しいようなコーキング材でも、しっかりと密着されていない可能性もあります。その場合は、カッターやナイフなどで、コーキング材を削り取り、密着しているか確認する必要があります。また、サイディングボード自体が劣化している可能性もあるため、サイディングボードも目視で確認しましょう。サイディングが破損している場合は新しいサイディングボードに取り換える必要があります。
水切りの破損
壁と屋根材の間に水切りが使用されています。この水切りは壁と屋根材の間に水が侵入するのを防ぐ役割があるのですが、これがサビてしまっていたり、破損してしまっていたりすると、雨が建物内に侵入してしまいます。この場合、新しい水切りを購入し、既存の水切と交換する必要があります。まずは屋根材を取り外し、サイディングと屋根のあいだに設置します。
コーキングに頼りすぎるのは危険
ここまでも説明した通り、コーキングで雨漏り修理をするのは、長期的にみるとよくありません。基本的には、破損している箇所があれば、新しい部材を購入し、既存のものと取り換える、これが雨漏り修理の基本です。コーキング材を使用する際は非常に小さな亀裂や穴を発見したときのみ使用するようにしましょう。
屋根材の小さな穴を修理する
たとえ、小さな穴だからといって侮ってはいけません。この小さな穴から侵入した雨がお家のフレームを劣化、腐敗させていきます。この穴が開く原因は、アンテナを取り外したこと、台風などの影響でものが当たって穴が開いてしまったことなど、いろいろあります。この穴を修理する際もコーキングを注入するのではなく屋根材の下に水切りを入れ込んで対処するようにしましょう。