屋根工事に足場が必要な7つの理由
1. 足場の安全性
足場が屋根工事に必要な理由はいくつかありますが、その中でも飛び切り注目したい理由は足場の安全性です。
足場は作業員が屋根工事中に落下するのを防ぐだけでなく、足場の周りにシートを張り巡らせます。こうすることにより、屋根工事中に発生するほこりやゴミが落下するのを防ぎます。また、屋根塗装工事を考えているのであれば、塗料の飛散を防いでくれます。
2. 足場は種類が豊富
これは後ほど詳しく説明しますが、足場にはいくつか種類があります。そのお家の形や、場所によってさまざまな足場を使い分けます。
例えば、単管足場には幅や高さが調整できるという特徴があります。ビルの間やとなりのお家との距離が近い場合などに使用されます。こうやって、足場の種類を使い分けることによって、なかなか塗装ができない場所や工事ができない場所でも、作業を行うことができます。
3. 足場は作業を効率化する
足場は作業を圧倒的に効率化します。足場を設置している時間を考えたらそんなに変わらないんじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、結果的には作業時間は短縮できます。
そもそも、足場自体をくみ上げるのに、そこまで時間はかかりません。もちろんその業者によりますが、一戸建てのお家ですと約6~8時間ほどで組みあがります。明らかに足場なしでも作業がはかどるようなケースを除き、トータルの作業時間を考えると圧倒的に足場ありの作業の方が早いです。
4. 足場は費用対効果が高い
これは先ほどの作業を効率化するということと関係しているのですが、足場は費用対効果が高い選択です。小規模の工事から大規模工事まで、足場を設置することで費用対効果を高めることができます。
なぜなら、足場を設置することで作業時間が短縮でき、その分の人件費を削減できるからです。人件費以外にも、作業が難しい箇所で作業することで発生するミスで時間や道具が無駄になったりもするため、結果的には足場は費用対効果を高めてくれます。
5.足場は頑丈で耐久性がある
足場は鉄パイプでできているため、非常に頑丈で、耐久性があります。例えば、足場を立てずに木の箱やはしごに上って作業をしているとします。ここで、強い風が吹いたり、雨が降ってきたりすると、転倒や落下の危険があります。
それにくらべて、足場は鉄でできていて、その建物にしっかりと設置することができるため、ある程度の雨風に耐えることができます。
6. 足場の設置と撤去が簡単
先ほども言いましたが、足場は設置と撤去が簡単です。昔は木で枠組みを作って足場にしていたのですが、今は組み立てや解体を簡単にするために鉄で組まれているため、設置には約1日、解体は2~3時間程度で終わります。
これがトータルで見たときの作業時間の短縮、またはそれに伴う人件費の削減をすることができます。
7. 足場にはいろんな目的がある
足場は、高所作業や作業が難しい箇所の作業をスムーズに行うだけでなく、作業者の安全の確保、資材の運搬、作業者の休憩場所、仮設屋根の設置など、様々な目的があります。そして、足場はいろんな現場に対応するために、いくつか種類があります。ですから、どんな現場にも足場は必要不可欠です。
建設業界において、足場は非常に重要な役割を果たします。安全な作業場所を提供し、設置や解体が簡単で、多目的に使えるだけでなく、コストパフォーマンスにも優れています。これでも足場が必要不可欠な理由の一部でしかありません。
安全面だけでなく、足場は時間と費用を節約するのにも役立ちます。
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足場の種類
単管足場
単管足場は、鉄パイプで組み立てられた足場です。昔は木で組み立てられていましたが、耐久性を上げるために鉄パイプに変わりました。
単管足場は一側足場として使われています。名前の通り、1本の支柱にブラケットを取り付け、その上に作業板を並べた足場のことを指します。あくまでも足場の形式を表す言葉で、例えば丸太を使う場合は「一側丸太」、単管を使う場合は「一側単管足場」と呼ばれます。
組み立てと解体にやや手間がかかりますが、幅と高さを調整できるため、ビルの隙間などの設置場所が限られている場合によく使われます。主に解体工事を行う際に使用されます。
クサビ(ビケ)足場
凸凹が付いた金具をハンマーで打ち込んで、部材同士をつなげて組み立てられます。一定の間隔で支柱を立てて、アンチと呼ばれる作業板を設置して足場を作ります。
くさび足場の特徴は、組み立てと解体が簡単でコストパフォーマンスが高いところです。現場では、一番使用されている人気の足場です。
屋根足場
屋根の勾配によっては、屋根足場を使用します。屋根勾配は寸単位であらわされます。屋根勾配は、使用されている屋根材や屋根のデザイン性によって変わります。
勾配の計算方法(後ほど詳しく説明します)は、水平方向へ10進んだときに高さがどれくらい上がるかによって計算されます。例えば3.5寸勾配は、水平方向に10進んだときに高さが3.5あがる屋根の勾配のことを指します。
屋根の材質にもよりますが、5.5寸以上の勾配では、屋根足場なしで作業をするのはほぼ不可能です。
足場が必要な勾配は?
屋根リフォームを行う際、屋根の勾配がきつくて工事ができないといったことがあります。また、屋根の勾配に関しては建築基準法にかかわってくるので非常に重要です。
ここでは屋根の勾配について解説してきます。
屋根勾配(こうばい)とは
屋根勾配とは屋根の角度、傾きのことです。一般的に屋根勾配を表す際は、角度の単位「度」ではなく、勾配の単位「寸」が用いられます。あまり私たちの生活に馴染みのない単位なので、「寸ってなに?」ってなってる方もいるかもしれませんが、ここではこの説明は省かせていただきます。
3寸以下の水平に近い緩やかな傾斜を緩勾配(かんこうばい)、6寸以上のきつい傾斜がある勾配を急勾配(きゅうこうばい)と呼びます。
屋根材メーカーは、屋根材の仕様書に必要な勾配を記載しています。これは、屋根材の材質によって、必要な勾配が変わってくるからです。
例えば、あなたのお家の屋根に瓦棒屋根で、2寸勾配の場合、ガルバリウム鋼板屋根に葺き替えることはできません。これはガルバリウム鋼板屋根は水はけの都合上、最低2.5寸以上必要だからです。
また、5.5寸以上の屋根勾配になってくると、事故の危険性が上がるため、屋根足場が必要になってきます。
このように、屋根の勾配が1寸変わるだけで屋根足場が必要になったり、使用する屋根材が変わってきたりします。屋根勾配について知らない状態で屋根工事を依頼してしまうと、予想していた予算を軽くオーバーしてしまう可能性があります。ですから、屋根塗装や屋根葺き替え工事を考えている場合は、各屋根材の必要勾配は何寸なのか、自分のお家の屋根勾配は何寸なのかを知る必要があります。
各屋根材の必要勾配の目安
各屋根材には必要な屋根勾配が決められています。
実際に必要になる勾配は、その地域の気象や屋根の長さによって変わってきます。例えば積雪地域では、屋根に雪が積もらないように必要勾配が急である必要があります。
ですから、実査に必要な屋根勾配はメーカーのカタログを確認する必要があります。どんな種類の屋根がいいのかわからない場合は聞いてみてください。
屋根材 | 必要勾配 |
---|---|
ガルバリウム鋼板 | 2.5寸以上 |
コロニアル | 3寸以上 |
瓦棒 | 1.5寸以上 |
立平 | 0.5寸以上 |
瓦屋根 | 4寸以上 |
ルーガ | 施工地域・屋根の長さによりかなり異なる |
ディプロマット(石粒付金属屋根) | 2.5寸以上 |
ソーラーパネルを取り付けたい場合は「6寸」以上が理想的です。6寸が一番太陽光を吸収しやすいからです。
屋根勾配の求め方
屋根勾配は以下の計算式で求めることができます。
高さ÷距離×10
屋根の勾配は「3寸勾配」「4寸勾配」寸単位で表されるのであまりピンと来ないと思いますが、簡単にいうと、
10の距離に対して、3上がるのが3寸勾配で、
10行って4上がるのが4寸勾配です。
次の図は3寸勾配の例です。
100cmの距離で30cm上がれば3寸勾配になりますし、200cmで60cm上がっても同じく3寸勾配です。
勾配の求め方は 高さ÷距離×10 で何寸勾配か分かります。
また、距離×勾配÷10 で高さが出ます。
あなたのお家の勾配は何寸ですか?計算してみましょう。
計算した結果、5.5寸以上であれば屋根足場を組む必要があります。
屋根足場の計算方法
足場面積の出し方
足場費用は1㎡あたりで計算されます。例えば、足場単価が500円で足場面積が10㎡の場合は足場費用は5000円ということになります。
この足場面積は、次の計算式で算出できます。
■足場面積=足場の外周×足場の高さ
ただし、ここで注意しておきたいのが、「足場は建物の外壁から0.5mほど外側に設置される」ということ。
つまり、足場の外周は「建物の外周+4m」になります。建物の周りを一周ぐるっと足場で囲む場合、足場の各方向に0.5m足すため、この計算式になります。
建物の外周がそのまま足場の外周にはならないように注意しましょう。
また、足場は建物よりも0.5mほど高く設置するのが一般的です。
よって、足場の高さは「建物の高さ+0.5m」となります。
これらのポイントを先ほどの計算式に当てはめてみると、次のようになります。
■足場面積=(建物の外周+4m)×(建物の高さ+0.5m)
目安となる足場面積は、上記の式で算出することができます。
足場面積の計算事例
①横8m・奥行12m・高さ6mの建物の場合
建物の外周は、(8×2)+(12×2)= 40m です。
足場面積は、(40m+4m)×(6m+0.5m)= 286㎡ となります。
したがって、この建物に設置する足場面積の目安は 286㎡ です。
②横15m・奥行10m・高さ8mの建物の場合
建物の外周は、(15×2)+(10×2)= 50m です。
足場面積は、(50m+4m)×(8m+0.5m)= 459㎡ となります。
したがって、この建物に設置する足場面積の目安は 459㎡ です。
屋根足場の単価
屋根足場って結局いくらなんでしょうか?
屋根足場の単価は足場の種類によって変わってきます。
屋根足場の種類ごとの単価表を乗せてありますので、先ほど計算した足場面積と照らし合わせて計算してみましょう。
足場の種別 | 平米単価 |
単管足場 | 600~800円 |
単管ブラケット足場 | 800~1,000円 |
くさび式(ビケ)足場 | 1,000~1,200円 |
屋根足場の費用相場
実際の屋根足場の費用は、屋根の形状や傾斜角度、面積によって異なりますので一概には言えませんが、「5万~20万円程度」の費用が必要になります。
例えば、屋根面積が100㎡の屋根に設置する場合には、「10万円程度」プラスする必要があります。
もちろん、屋根足場単体での施工は出来ませんので外壁の周囲に設置する足場とのセット価格となるので、注意が必要です。