【2022年度版】塗装しなければいけない屋根瓦がすぐにわかる!費用や施工方法も
2022.09.08
自分の家の屋根瓦に塗装が必要なのか疑問に思っている方はたくさんいるのではないでしょうか。そもそも屋根瓦って塗装しないといけないものがあるの!と驚いている方もいらっしゃるかもしれません。
現在お住いのお家の屋根が定期的な塗装が必要な屋根であることを知らずに、塗装工事をせずに放置をしてしまうと、瓦が急激に劣化してしまい、割れやすくなってしまいます。
そうなる前にまずは、お家の屋根が塗装が必要な瓦を使用しているのかを判断できるようにして、必要であればメンテナンスをするようにしましょう!
この記事では、お住いのお宅が塗装工事が必要な屋根瓦を使っているお家なのか、どのタイミングで工事をすればよいのかか、実際工事するとなると工事費用はどのくらいかかるのか、など詳しくご紹介させていただきます。
目次
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最後に
塗装が必要な屋根瓦
現在の住宅には様々な種類の屋根瓦が使われています。その中でも、定期的な塗装が必要な屋根瓦を2種類ご紹介させていただきます。
セメント瓦
塗装が必要な屋根瓦は2種類あります。1つ目はセメント瓦です。セメント瓦とは、1970年から1980年の間で流行した瓦で、セメントと川砂を混ぜて作られています。セメント瓦の特徴としては、
・耐用年数が30年から40年と長い
・耐火性に優れている
・一般的に広く使われていたため、デザインが豊富
・比較的安価
などが挙げられます。セメント瓦の主成分は名前の通りセメントです。セメントの特徴として挙げられるのが、他の屋根瓦に含まれている成分と比較して、吸水性が高いという点です。これが理由でセメント瓦を覆っている塗膜が時間の経過により薄くなると、雨がセメント瓦にしみ込んて行きます。これがセメント瓦が割れやすくなる原因となります。
モニエル瓦
もう一種類の塗装が必要な屋根瓦はモニエル瓦です。この名前の由来は、「日本モニエル株式会社(現在のラファージュルーフィング株式会社)」が販売していたことから来ています。モニエル瓦の特徴としては、
・表面がスラリー層でおおわれている
・デザイン性に富んでいる
・耐熱性に長けている
・耐震性に長けている
・耐水性に長けている
モニエル瓦は成形された後、瓦の表面に着色スラリーという着色剤を塗っています。そして、着色スラリーを塗った後にクリアーという透明のつやのある塗料を塗ります。この着色スラリーにはたくさんの色の種類のものがあるので、その家のイメージに合わせてデザインを選択することができます。
モニエル瓦は比較的軽い素材なので、大きな地震が起きた時にも崩れにくいといった点も広く使われている理由となっています。
モニエル瓦自体には耐水性は全くないのですが、瓦を覆っている着色スラリーとクリアー塗料の耐水性が非常に高いので、雨にも強い屋根瓦といえます。モニエル瓦の主成分はセメント瓦と同じでセメントなのでスラリー層とクリアーが劣化していまうと水を吸い込んで割れやすくなる原因となります。
塗装ができない屋根瓦~日本瓦~
塗装しなくてもよい代表的な瓦は日本瓦です。皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
日本瓦は非常に耐水性に優れています。その反面、塗装をしてもしっかりと密着せずにはがれてしまいます。
現在では、日本瓦を塗装できる塗料も販売されていますが、色を変えたいということで塗装をすることはありますが、基本的には補修目的はありません。
塗装できない屋根について詳しく知りたい場合はこちら↓
ちょっと待って!塗装できない屋根や外壁
日本瓦を塗装できる塗料↓
新いぶしコート
塗装が必要な屋根瓦かどうかの見分け方
では実際にどうやってご自身のお家の屋根が塗装の必要な屋根瓦かを判断していくかを、セメント瓦、モニエル瓦ごとにご紹介していきます。
セメント瓦の場合
定期的な塗装が必要なセメント瓦ですが、代表的な特徴としては、
・表面がざらざらしている
・断面や端部が角ばっている
・他の粘土瓦と比べると一枚一枚の瓦が大きい
・モニエル瓦と比べると、小口が平らでなめらか
・色褪せている箇所がある
セメント瓦は表面が塗料でコーティングされているので触ってみるとざらざらとした肌触りになっています。また、塗料は年月とともに劣化し、塗膜が薄くなっていくので部分的に色あせる箇所が出てきます。
上記写真の赤線で囲われた部分が小口といわれる部位で、モニエル瓦と比較するとセメント瓦の小口はなめらかになっています。
モニエル瓦の場合
一方モニエル瓦かどうかを判断する特徴としては、
・表面がざらざらしている
・断面や端部が角ばっている
・他の粘土瓦と比べると一枚一枚の瓦が大きい
・モニエル瓦と比べると、小口が凹凸でざらざらしている
・色褪せている箇所がある
基本的には、セメント瓦、モニエル瓦どちらも主成分はセメントなので似たような特徴をしています。この二つの大きな違いとしては、小口部分にあります。モニエル瓦の小口がスラリー層に覆われていて、凹凸があってざらざらしているならそれはモニエル瓦の可能性が非常に高いです。
屋根瓦塗装工事の工程
もし現在お住いのお家の屋根瓦が塗装が必要なほど劣化していて、屋根リフォーム業者に仕事を発注した場合、どのような工程を踏んで屋根瓦の塗替えをするのかをご紹介させていただきます。
こちらは実際に弊社が施工させていただいたお家の屋根です。このお家の屋根にはセメント瓦が使用されています。もともとの瓦をコーティングしていた塗膜が薄くなって表面がざらざらしています。
シーラーを下塗りで塗る
まずは下地(セメント瓦)と塗料の密着をよくするためにシーラーを塗っていきます。
中塗り
下塗りをした後に、中塗りをしていきます。中塗りで使用する塗料は上塗りで使う塗料と同じものです。一回ではセメント瓦が雨を吸い続けてしまうので、二回塗装するために、中塗りをします。
上塗り
中塗りが完了して十分乾燥してからもう一度上塗りをしていきます。
上塗が乾燥すれば、塗装工事完了です。
屋根瓦塗装工事の費用
塗料の種類 | 費用/㎡ |
シリコン系塗料 | 1800~2500円 |
フッ素系塗料 | 2600~3300円 |
無機系塗料 | 3100~3800円 |
ガイナ | 2600~3300円 |
もちろん、塗料によって単価は変動します。それぞれの塗料にそれぞれの特性があります。
瓦にはいろいろなサイズ、形があります。また、瓦の劣化状況もお家ごとに変わってきます。なので、明確に単価を限定することはできませんが、こちらの価格を参考にして大体の予算を組んでいただければと思います。
最後に
悪徳業者に仕事を依頼してしまうとお客様が相場をあまり知らないことをいいことに、相場よりだいぶ高い見積もりを提示してきたり、塗装工事を完了したもののしっかりと下地処理を行っていないせいで塗膜がはがれてしまったりなど、様々なトラブルが起きる可能性があります。
業者を選ぶ際は、これまでのしっかりとした実績があるか、見積もり作成時に説明がわかりやすく十分かなどを判断材料に、必ず一社のみに見積もりを依頼するのではなく、何社か相見積もりを依頼して、慎重に比較して決めるようにしましょう!